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2016/02/18
ゴーグルなんて、当時は見たことがない。初めて見た時は、オリンピックの選手かと思った。
スキーの留め金は、殆どが皮ヒモ。スキー靴に至っては普段使っているゴム長靴。つま先だけでスキーを着けている。そんな装具で、よくも大山ジャンプ台を飛んだものだ。田中社長もジャンプが好きだった。私も指導を受けながら挑戦したことを懐かしく思い出す。
勿論リフトなどはなかった。山のふもとからスキーで横歩きしながら登り、ようやく頂上に着く頃は汗だく。一気に滑り降りるのがもったいなくて、少し滑っては途中で止まり、また少し上に登って、また滑るという繰り返しだった。リフトで楽に頂上に行くより、確実に足腰が強くなる。今のスキー授業にも、歩く要素をタップリ取り入れることを勧めたい。
ゲレンデの今は、華やかなスキーウエアーや装具など万全のいでたち。少し厚めのセーターと、靴下を2〜3枚重ねるくらいで満足した当時のことが思い出される。
当時が貧しかったとも、今が恵まれているとも思わない。それは時の変遷≠ニ言うべきであろう。
埼玉の友人から、こんなメールが届いた。
「北海道の子供たちはスキー授業があるんですね。そんな環境が羨ましいですよ。私たちも、子供も、孫も、雪で遊んだことがなかった。雪のある遠くのスキー場に行こうとしたら、軽井沢であんなバス事故があるんですから…」
紋別の子供達の笑顔が輝いている。