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温室効果ガスを削減するため、夏のエアコンの温度を28度以下に下げないよう、政府などの呼びかけ運動が始まっている。その手段のひとつとして「クールビズ」がある。スーツやネクタイをやめ、涼しい服装にして、エアコンをあまり利かさないようにする運動だ▼この季節になると毎年行われている「クールビズ」。しかし、その効果は疑問だ。その服装が温室効果を意識してのものなのか、ファッション目当てのものか、分からなくなってきている▼東京などで開かれる会合に出席すると、軽装で出席する人は、以前よりも増えているように思われる。しかし、会場の室温の異常な冷え方に驚かされる。エアコンが効き過ぎて、涼しいどころか寒いのである。多くの人が折角軽装で参加しているのに、室温28度どころか、かなり低温に設定されている▼参加者に「寒いくらいですねえ」と話しかけると「東京はいつもこの位ですよ」と、それこそ涼しい顔をしている。私は背中がゾクゾクしてきて、ついに上着を着てしまう。それでも多くの方はクールビズのままで、中には扇子をパタパタ動かしている人もいる▼北海道の人間が寒がりなのか、東京の人が正常なのか、分からなくなってしまう。しかし、そんなに下げなくても充分に涼しいのは間違いない。CO2削減のためにみんなが努力しているとはとても思えない。「外は暑いからねえ、せめて建物の中にいる時だけでも快適でいたい」という返事が返ってくる▼クールビズを普及させるため、メーカーは形、色彩などデザインに工夫をこらし、中にはミントやラベンダーの香りを含ませた製品もあるという。それを否定するつもりはないが、何のためのクールビズ運動か、その目的がかすんでしまっているのは確かだ。