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オホーツク地域にとって、4月から5月にかけては冬から春へゆっくりと移ってゆく期間。春を完全に実感するまでには、気候はまだまだ急変し、春と冬とは混在する。26日から27日にかけて、道東を襲った低気圧は、まさにそれを感じさせた▼「タイヤを替えるなら連休以降」。良く言われる言葉だが、矢張りそうだった。それまで続いていたここちよい陽気は、一変して吹雪となった。私は旭川で開かれた、約200人が出席する大会に参加していたが、釧路、帯広方面から来ていた人達は吹雪が激しくなる前に≠ニ、途中で次々退席した▼夏タイヤで来ていた人も多かったが、ガソリンスタンドなどで冬タイヤを買って、交換する人もいた。しかしすぐ用意できないスタンドもあって仕方ない、もう一泊≠ニいう人もいた。北見周辺の人も、吹雪の石北峠を回避して浮島峠・高規格道路・丸瀬布を回るなど、状況に合わせたルートをとっていた▼かつて、5月の連休でも、鯉のぼりの向こうに流氷の見える年もあった。また4月末から5月上旬にかけては、ひと荒れするのが常識ともなっていた。そんなことを繰り返しながら、春めいてくると車は夏タイヤに替えたくなる。重いオーバーを脱いで、軽い服装になりたい心境と似ているようだ▼しかし道東、道北の春は、冬との間を行ったり来たりしながらやってくる。しかも急激な気候の変化が付きもので、人々がそれに対応できない場合も多い。事故はそんな時に牙をむく。予測できない事故に巻き込まれる場合もある。人は、幸運と不運との間に立っている。だから、どっちに転ぶかは、それこそ本人の運次第だ。だからこそ、危険を遠ざけるためにも、過去の教訓に従うようにしたい。「タイヤ交換は、連休後に」。