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デスク記事

2009/05/08

 人類は、その生存のために何を克服しなければならないのか。テーマは多くある。人類最終兵器と言われる「核」は、世界に今何万発あるのか。しかも、核を持ちたがる国は増え続けている。核兵器が商取引になり、世界に拡散しようとしている▼「飢餓」は人類の深刻な課題。地球環境の悪化と、それに伴う食糧生産の低下、飲料水の不足は、日本にいれば直接感じることはないが、人類の約3分の1は飢餓線上にある。極端な貧困と「食」「水」不足は、これから更に深刻化するだろう▼目に見えない人類の敵・ウイルスは、医療技術との抗争を繰り返している。しかも新形ウイルスの発生は、地球環境、貧困、水、食糧難、衛生面と無関係とは言えない。人類は、科学技術の発展を追い続け、それによる人類の破滅につながる深刻な副産物をも、無意識に生産してきたのだ▼新型インフルエンザがパンデミック(世界的大流行)に移行する恐れも出てきた。しかし、今まで「食」の象徴でもあった豚を、手のひらを返して悪者にしている。ギリシャでは三十数万頭の豚が処分されようとしている▼人間はあまりにも勝手ではないか。世界の人口はすでに67億人。さらに爆発的に増え続け、100億人も視野に入ってきた。「食」と「水」不足はさらに深刻化し、新型インフルは目先の問題に過ぎない。そして更なる新型ウイルスは、今後も頻発するだろう▼水際作戦と称して、空港などでは厳しい検査が続く。しかし人間の行為には限界があり、全員を検査するまでには手が回っていない。今更鎖国も出来ない。世界人類は連鎖の中に在るのだ。ではどうすべきなのか。個人個人が、自分の命を守る知恵を身につけ、他に迷惑をかけないように行動する・それが基本ではないだろうか。