←前へ ↑一覧へ 次へ→

デスク記事

2009/05/21

 国際会議で泥酔して記者会見したり、JRの無料パスを使って女性遊びしたり、長年巨額の企業献金を受け、懐刀の秘書が逮捕されても「一点の不正もない」と豪語し、金の流れを説明しない。非難の嵐に、持ちこたえられなくなり大臣や党首を辞任する。子供じみた責任の取り方に呆(あき)れる。大臣を辞任するなら議員も辞めよ。選挙されて議員になった重みは、大臣も通常の議員も同じ。自身恥じることがなければ、辞任などせず、納得ある説明をすべきだ▼鴻上・前官房副長官に至っては問題外。この経済不況下、自民、民主天下分け目の衆議選を控えた今、女性と一緒に温泉、ゴルフ三昧(ざんまい)。発覚すると入院し、健康を理由に辞任。見え透いているではないか。遊びなら電車代くらい払えばいい。特権を使ってのいじましさ。公人としての誇りはどこへ▼しかし何故こうもタイミング良く、自民が落ち込めば民主に、民主が下降すれば自民に、シーソーゲームのように交互にスキャンダル等が現れるのか。これにマスコミが野次馬的に加わり国民が巻き込まれ、実質的に政治空白が生まれる▼さあ政治ショー≠ヘ今後どうなるか。ゲームが続く限りシーソーは動く。スキを探り合い、それをネタに相手を叩き自己が浮かび上がろうとする。そんな小手先の人気取り政治が続けば、日本は国際社会から取り残され、孤立する▼しかし、現況下での唯一の救いは、近づく衆院選だ。政権交代という、戦後政治の中でも特筆すべき政治の大転換がテーマだ。チェンジか、大連立か、または政界再編成か、国民は何かが起きることを期待している。現状から脱皮し、次のステップへ移行することが必要だ。そして日本の政治を再生しなければならない。