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デスク記事

2009/06/17

 横浜に3日間滞在した。気温は28度前後。雨と寒さの紋別から一気に真夏の真っただ中に入ったような気分。紋別の、例年にない寒さ続きの日々を思い浮かべ「この気温を少しでも分けて貰いたい」と思った▼しかし、しばらくして少し考えが違ってきた。歩けば汗、会合に出れば必要以上の冷房。いつも思うことながら、何故こうも極端に冷房を効かすのか。クールビスとか、軽装にノーネクタイを奨めるのなら、エアコンのエネルギー消費量をもっと制御すれば良いのにと思ってしまう▼羽田から紋別への帰りの機内で、ヤレヤレと一息ついた時、機長から「オホーツク紋別空港の気温は9度」と告げられた。20度近い差である。横浜滞在中、あれほど暑さに滅入っていたのに、今度は「紋別はまだ雨と寒さが続いているのか」と、気分がトーンダウン。人間なんて我が儘なものだ▼席に備え付けの全日空の雑誌をめくっていると、「食べ物と水」に関するエッセイに出会った。その文章の一節に「神に祝福された国・日本」という表現があった。「世界は、多くの国が褐色に覆われているのに、日本の色彩は豊かな緑。それは雨の恵みによるもの。今は梅雨の時期だが、これこそ神の恵み」という内容だ▼そう言えば、アメリカ合衆国の殆どが褐色だし、以前は緑に覆われていたインドネシアも、雨が極端に少なくなってしまい、大河「ソロ河」も、夏場は流れが止まり川底が見えていた。中国・アカシアの大連も、夏場は市街地中央を流れる河が干上がってしまうそうだ▼オホーツク・紋別空港上空に差しかかった。初夏の、したたるような緑。肌寒かったけれど、そこには神に祝福された*Lかな自然があった。そして、間もなく温かさがやってくる。