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ブッシュ大統領が2002年の一般教書演説で、北朝鮮、イラン、イラクの3カ国を「悪の枢軸」と発言し「テロ支援国家」の烙印を押してから6年4ヶ月たった26日、大統領はテロ支援国家指定を解除すると表明した。この間、北朝鮮はミサイルを発射し、核実験を実施し、核保有国の仲間入りをしている。北朝鮮の核計画の申告も、核の脅威を払拭するものではない。それなのに何故?は誰もが抱く疑問だ▼アメリカは、ある時期から急に弱腰になった。評論家は「大統領は任期中に北朝鮮問題を解決させたいから」「イラクでつまずき、北朝鮮まで手が回らない」などの理由をあげているが、どれも説得力はない▼希望的観測をすれば、今回のアメリカの譲歩で、北朝鮮との今後の交渉が従来より進展する・という期待は出来る。しかし過去の北朝鮮のやり方を見れば、その予測はあまりにも甘い。核兵器の保有は、金正日の父・金日成時代からの悲願であり、これを国家戦略の「中核」にしている。今後の核の完全廃棄は極めて困難なことである▼北≠フ核が、世界が想定しているよりかなり高度なものであり、追い込めばアメリカが直接ミサイル攻撃を受けることも否定できない・という、うがった見方すらある。捨て身ともいわれる瀬戸際外交は、世界で北朝鮮だけが出来、それだけに危険が感じられるのだ▼拉致問題の解決を最優先する日本は、蚊帳の外に置かれた。実際のところ「核」と「拉致」を並列しているのは日本だけ。この問題で孤立しているのは明らかだ。米≠ニ北≠ヘ、少なくとも日本に分からないところで、手を握った感すらある。日本は、日米関係の悪化を覚悟で、米国を責めることは出来ない。日本外交に、打つ手はあるのか。