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デスク記事

2009/07/09

 ラジオを聴くことがめっきり少なくなったが、日曜日のNHKFMの「日曜喫茶室」は時々聴く。出張などで日曜日に車で移動することが多く、数年前に出会った番組だ。その中で印象的だったのが「食べ物と心」というタイトルの話だった▼早稲田大学の心理研究者と、アメリカ・アインシュタイン病院、勤務の方(女性)の対談で、主な内容は「食べ物は身体や心に密接な関係がある。カルシウム不足がイライラを起こし、糖類の大量接種が凶悪犯罪につながる」「良く母親が、子供に食事の時にジュース類を飲ませている光景を目にする。菓子類も同じ。その弊害を知っているのかどうか心配になる」などというものだ▼「農薬や化学肥料を使わない、太陽をたっぷりあびた野菜、繊維質を多くとれば、病気になりにくい豊富な栄養を摂取することが出来る」「健康になる心の持ち方は、プラス思考。風邪ひとつとっても、楽観的な人は悲観的な人よりひきにくい」と言う▼アメリカの犯罪研究学者のA・Gシャウスは「栄養と犯罪行為」の著書の中でこう述べている。「いかなる食べ物を食べ、いかなる食べ物を食べないか。選択いかんが個人と社会の関係に関わる。食べ物とは恐るべきもの。犯罪も健康も、全て食べ物に関わっている。私たちは食べ物の変身なのだから」と▼社会の合理化、スピード化が急速に進み、遠い昔の日本人の食文化が壊れかけている。食材も調味料も、そして子供の食べ物も菓子類も。実際は化学物質のかたまりみたいな製品も多い。それに何の疑問もなく食べさせている親も多いのでは…。最近の「対象は誰でも良かった」という凶悪犯罪。彼らの食生活はどうなのだろう。少なくとも、食べ物に起因する犯罪予備軍は作りたくない。