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デスク記事

2009/09/04

 台風11号が東京に接近してきた31日、日航の旭川行きに乗るために羽田空港に居た。出発便は午後2時35分。しかし強い風と雨のため、案内板には「搭乗手続き中止中」になっていた。出発ロビーにアナウンスが流れた「台風が接近して居りますので、午後2時までの便は手続き致しますが、その後の便は大幅な遅延か欠航の可能性があります」▼台風は夜半にかけてピークを迎えるので、その後の便が就航するのは不可能と思えた。仕方がないので空港内のホテルを確保した後、翌日の早朝便を予約することにした。カウンターは問い合わせの客で混雑していた。時間がかかりそうなのでその場を立ち去ろうとした時、近くにいた日航の女子職員が「何時の便ですか」と問いかけてきた▼私は、その職員に出発時間を告げ「飛ばないようですから、明日の便を予約しようと思いまして」と言うと、職員は「その時間帯でしたら、まだ最終結論は出ていないと思います。もう少しお待ちになっては?」と言う。そして「飛ぶかどうかは、風の強さではなく、風向きが問題なのです。安全第一ですが、出来るだけ就航し、お客様にご不便をおかけしないように努力していますので」と言う▼30分ほど待った。すると案内板に、私の乗る旭川行きの所に「搭乗手続き中」と表示され、アナウンスの声が「午後3時までの便につきましては、搭乗手続きを開始致します」と流れた。せっかちに立ち去らなくて良かったと思い、同時に、諦(あきら)めの早い私の様子を見ていて、声をかけてくれた職員に感謝したい気持ちだった▼受付カウンターの女子職員は、荒い言葉の客にも丁寧な言葉で応対していた。第一線で接客する女子職員の、プロの仕事に感心させられた。