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デスク記事

2009/09/06

 衆院選で大勝した民主党は、早速マニフェストを基軸にした政治手法を展開し始めた。霞ヶ関は予算編成を進めることが出来ず、官僚たちはかつて経験したことのない焦りと戸惑いを体感している。民主党は粛々とマニフェストを完遂させれば良い▼民主党、その連立政権にいろいろ否定的な意見を言う人もいる。しかし今回の選挙で、国民は間違いなく、自らの考えで行動し、日本の政治の方向を修正したのだ。何も変わらなかった日本、国民不在の政治。だからこそ「今」という時代の中で、強い意志で変革≠求めたのだ▼政権交代を実現するために、国民受けする政策を羅列したのなら、そのツケは無理が通って道理が引っ込む′`で出てくるだろう。何が突出し、何がへこむのか。それが予期しない形で産業・経済を圧迫し、結果的に国民生活を苦しめるのこともあるのかも知れない。しかし、改革に混乱は付き物。時代を変えるということは、それを覚悟すると言うことなのだ▼今回の選挙で、国民が民主党に期待した最大のものは、官僚主導の政治から脱却することだろう。生活苦、地域格差、現在から未来に向けての不安。しかも、それを設計している霞ヶ関が、手前勝手な予算策定、天下り、無駄な施設の建設など、国民生活と相反する傍若無人な振る舞いをしてきた▼民主党は、そこに鋭いメスを入れるという。今後その手術の難しさをイヤと言うほど味わうだろうが、途中で止めるわけには行かない。これこそが、国民が今回の選挙に求めた最大のもの。その行く末に、国民は責任を持たなければならない。今回の選挙は、日本の政治を世界レベルに押し上げる出発点と言えるだろう。国民も一緒になって、爽やかな日本作りをして行こうではないか。