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デスク記事

2009/09/12

 市内のレストランで「刺身定食」を注文し、その鮮度と味に驚いた。店主に聞くと「ハイ、ホタテは今朝水揚げされたもの。他の材料も自信をもって出しています」と言う。私は「食材の良さはすぐ分かりました」と言うと、店主は「だって刺身ですからね、鮮度が勝負です」と明快な答えが返ってきた▼先日、東京からの客3人にカニ料理を食べてもらった。「こんなカニは東京では口に出来ません。あっても高くて手が出ませんよ。やはり海のまち紋別ですね」と言う。確かに、東京の一流と言われるホテルでも、私は刺身やカニ料理で満足したことはない。しかも信じられないくらい高い。この店の刺身定食より数段落ちるのに、8倍くらいの値段になっている。場所代が含まれるからだろう▼紋別は、道内の都市と比べても食材も味も突出しているように思う。食材が良いばかりでなく、店主の工夫が盛り込まれている。まさにグルメのまち≠ニ言えるだろう。実際、道内の人たちでさえ紋別での食事を楽しみにしている。北見の友人も「紋別のように、これと言った特徴のある店がない」と言う▼お世話になった人に紋別のものを送る際にも、喜んでもらえる商品は種類が多い。そして、先方からは「オホーツクの香り豊かな、素晴らしい製品をありがとう」という返事が返ってくる。紋別ブランドは確実にステータスになっている▼日頃恵まれた中にいると、有りがたさをあまり感じない。しかし、紋別という立地条件の中で、紋別ブランドは間違いなく日本に、そして世界に通用する。私たちはもっと自信を持ち食のまち紋別≠、外に向かって発進すべきだろう。人間にとって、食ほど魅力的で、慶びが得られるものは、他にないのである。