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高橋・北海道知事が、政権与党の民主党大臣に北海道の懸案事項について陳情した。その際民主党議員などが「今更スリ寄られても困る」「選挙で自民党候補者にあれ程入れ込んだ、自民党の議員に頼めばいい。間違っている」などコメントをしている▼言語道断なことだ。選挙は選挙。高橋知事は北海道の向上のため、知事としての責務を果たすため諸問題を提起している。それに対して、主体的に日本の舵取りを担当する政権与党が、万が一にも選挙の遺恨を政治の運用に持ち込むことは許されない。国民、道民のために、どんな政策が一番良いのか、真摯に耳を傾けるべきだ▼これに対して高橋知事は「そう言われるとつらい」と、民主議員の反応に、腰が引けている様子だ。情けないではないか。何で遠慮する必要があるのか。民主議員の不見識な言動に、決然としてその非をただすべきだ。議員としての低レベルさをたしなめてこそ北海道を代表する知事ではないか▼奢(おご)るなかれ政権与党。あなた達の責任とは何なのか。自分たちに投票した人には政治の恩恵を与え、そうでない人には冷淡になるのか。国民の税金をそんな風に使うことは決して許されない。人間としても、政治家としても、問題外のレベルと言えよう▼政権与党は予算編成で今、選挙を有利に進めた国民受けするマニフェストに、今度は逆に縛られて塗炭の苦しみを強いられている。しかし、日本を変え、民主党の理想に向かって進もうとしている。何かを変えようと思えば、摩擦があるのは当然のこと。強い心で政治を進めてもらいたい。しかし一方で、議員間にあまりの幼稚さが露呈すると、先が思いやられる。こんな議員には苦笑するしかない。