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デスク記事

2009/10/20

 「悪玉コレステロールの数字が多いですねえ。3ヶ月間、出来るだけ歩いて下さい。少し急ぎ足でね。その後検査しましょう」と医師から言われた。さあ、目標が出来た。南が丘の自宅から花園町の娘の家に行くとき、市内で開かれる会合に、出来るだけ歩いてゆくことにした▼出張先の東京でも、朝夕ホテルの周辺を歩くことを心がけた。それでも時間に追われる日々の生活は、点から点への移動時間に束縛される。早めに出かけようとしても、仕事などその前に行わなければならないことが多く、結局車を使ってしまう。歩くよう心がけても、そう簡単に行くものではない▼3ヶ月後の検査結果が出た。「努力の甲斐ありましたね。見事に下がってますよ」と先生は笑顔で言ってくれた。あまり歩けなかったため自信はなかったが「心がけて努力するだけで、違ってくるものです。これからも、この数値をキープしてください」と励まされた▼市民有志でつくる「紋別の地域医療を育てる会」が、夕張希望の杜の村上智彦理事長を招いて講演会を開いた。村上氏は「医療に恵まれない長野県が何故一番長生きで、高度な専門医療が出来る東京が何故長生き出来ないのか。食生活、運動などへの心がけ、努力の足りなさによる」と、日頃の健康への努力の大切さを強調した▼医療費が国家財政を圧迫している。医師不足による医療過疎が日本全体の問題になっている。しかし行政への不満、制度などを責める前に、自分が負う責任とは何なのか。健康は自分自身の問題。国家の責任ではない。医療は、あくまで命への協力者であることを忘れてはならない。大切なのは日常生活。健康への努力を心がけること。医療機関にかかる前に、そのことが求められるのではないだろうか。