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社団法人「北海道未来総合研究所」の原勲・理事長と4日、札幌で対談してきた。北海道全般と、遠・紋地域の未来について−が主たるテーマ。原理事長が想定した北海道の未来は衝撃的なものだった。このままでは≠ニ前置きし「2030年までに北海道全体のの人口は約25パーセント減少し、紋別市の減少幅はもっと大きく、約1万3千人になる」という。さらに驚いたのは、GDP(総生産額)は現在より57パーセント強減少し、遠軽にも抜かれるという予想だ▼原氏は「だから、北海道を将来希望のある地域にするため、今ビジョンを立てて、それに向かう懸命の努力をする必要がある。どの都市も、地域の実情を分析しこのままの流れ≠ゥら脱出する知恵と勇気が必要」と語る▼私たちの郷土紋別地域は、近未来の予測でさえ切羽詰まったものになっている。だから私たちの責任とは、これからバトンを渡す若者、子供、孫、そして縁あってこの地に生を受ける人たちに、どんな郷土を残せるかである。広範な見地に立って、自己の行動を決めなければならない▼「安養園問題」をめぐって、前市長と現市長が争っている。双方に、確固たる主張があるのは理解する。しかし2人とも、郷土の発展を強く心に期して、今まで市政に携わってきたし、それはトップリーダーに求められる最も重要な部分である▼この問題に多くの時間を費やすことは、市の未来に何のプラスにならない。裁判の結果は真摯に受け止め、その上で、市政が前進するために採るべき道は間違いなくあるのだ。そしてそれは双方の知恵と勇気にかかっている。自己を通すことより、大きな視点に立つ重要性を認識すべきだ。議会、市理事者にも、特にそれが求められている。