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慌ただしい平成21年が終わる。そして今までにない変化の年だった。世界では、年の始めの1月21日、米国のオバマ新大統領の就任演説で幕を開けた。「我々の旅は危機に立ち向かい、創造しようとする者のためにある」「政府は、やれること、成すべきことを実行するが、国が依って立つのは、国民の信念と決意である」と。厳しい時代に立ち向かう時、必要なのは意識改革なのだと、国民に問うた▼日本も、国民が「政権交代」を選択するなど、激しく変化した。良くも悪くも、世界が猛烈なスピードで変化してゆくとき、国民は日本の今までの潮流を変え、日本の再生に向かったのである。その後の鳩山政権の決断の鈍さ、考え方のブレには疑問視する面も多々あるが、変革を望んだ国民の意思は間違いではない。変革の中から新たな一歩を踏み出したのだ▼北海道、そして地方自治体も、世界の経済不況、日本の迷走の渦に巻き込まれた。地球という惑星に生きる以上、世界・日本・北海道・オホーツク地域にかかってくる課題は共通である。その中で地方自治体に問われるものは世界観≠ナはないだろうか。オホーツクの一角に生きる私たち市民も、世界の、日本の潮流の中で生きていることを再認識すべきなのだ▼そして地域の多方面のリーダーは、個人の強い意志は必須ながら、他に添う心も必要である。対立からは何も生まれない。与えられた役割が市民生活に大きく影響するとき、何が大切なのか、そのためには苦汁を飲みながらも微笑む人間的な大きさが必要だ。市理事者、議会議員、団体の役員などは、その筆頭である。そして民間では、企業経営者にも、それは求められる。新しい年は未来への第一歩。今、何を成すべきか。深い思考が求められる。