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デスク記事

2010/01/28

 若葉マークをつけた若い女性の車が前を走っていた。60キロ制限のところ、40キロ以内でノロノロと。私もその後について車間距離を充分とりながら、矢張りノロノロ運転。実は、それ以上の速度だと危険だと思ったからだ。鏡のようなアイスバーン。26日午後、車で北見市に向かう途中でのこと▼やがて、もっと遅い車が前方を走っていた。見るともみじマーク。追い抜くのも気が引けるし、それの方がより安全なので、結局3台がソロソロと車を走らせていた。その時バックミラーにグングン迫ってくる車。3台を一気に追い抜き、遠ざかっていった。何であんなスピードで走るのだろう≠ニ思わずにはいられなかった▼計呂地にさしかかると、パトカーが数台赤色灯を点滅させ、大勢の人が集まっていた。大破した車が無惨な姿をさらけ出し、車の右側半分がなくなる程の激しさ。死亡事故だった。さらに峠を越えるまでに5台が路外転落、あるいは横転していた▼この日は滑りやすい路面状況で、特に湧別から若佐までがスリップし易く、事故はその間で起きていた。時折の地吹雪と強風。危険は常にひそんでいる。スピードの出し過ぎは、即路外転落を意味した。運転していると、車速の限度が車から伝わってくるのに、何故危険承知の運転をするのだろうか▼若葉と、もみじマークの2人の運転の仕方が、この日には最適だった。しかし運転免許をとってしばらくすると、多くの人は初めの頃を忘れて、スピードに対する感覚がマヒする傾向にある。アイスバーンと知りながら、制限速度内で走ることがなかなか出来ない。車は4本のタイヤの4つの接地点で走っている。4駆でもFFでも、危険度にそんなに差はない。謙虚な運転に徹することだ。