デスク記事
政治と金、切っても切り離せない永遠の課題だ。国会議員は国の最高議決機関で議決権を持ち、過去から現在、未来の国の在り方を決める大きな役目を持つ。また人間が社会人として信用されるかどうかの判断基準は、金に関して清潔かどうかがある。それが明瞭でなければ、信頼を失う▼志を立て、議員として活動するには選挙という洗礼を受け、当選後も政治活動を活発に展開させるには金がかかる。日本の政治史上でも、金を動かせた人物が政治の表に立ち、政治活動も際立った。そして行動資金を調達する時、政治家は細い線上を歩く▼地盤があり資金的にもユトリがある人は、渡りやすい線上を歩き、そうでない人はさらに細い線上を歩くことになる。従って政治家には世襲が多く、一般の人は高い志を持っても、金という厚い壁に弾かれる▼知らないうちに母親から巨額な資金を受けられる人、いわゆる政治力が金を生む人、そんな人は別として、多くは、政治への階段を大変な苦労をしてよじ登る。その階段を一般の人が作成しようと思えば、かなりの無理が生じる▼小林千代美議員をめぐる北教組の違法資金提供問題もこれに準ずる部分があるのではないか。マスコミを始め、北教組叩きが行われている。勿論、違法を弁護するつもりはないが、力の弱い市井(しせい)の人が議員に挑戦する困難さを、私たちはこの際知るべきではないか▼ただ、巨額の資金の出どころ、使途などは明らかにする義務がある。また小林議員の「そのような献金を受けていたことは知らない」は、あまりにも幼稚な言い訳だ。金に明快な答えが出来ない人は、社会人としては勿論、国民の代表にはなれない。ケジメをつけ、その責を爽やかに負うべきだろう。