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デスク記事

2010/04/09

 「支持政党なし」が多くの国民の意思。つまり、政治が国民の期待に反していると言うことだ。残念ながら国民の心を奮い立たせ、政治に信頼を取り戻すだけの力量が、今の政党にはない。世界が激しく動き、日本が世界の国々から蚊帳(かや)の外≠ノ置かれても、なお政党は勝手な自己主張、いがみ合いをし、選挙対応に明け暮れている。国民から見放されるのは当然だ▼離党、新党結成など慌ただしい動きになってきた。当然の現象である。火事場泥棒のように「利」を目当てに行動する議員もいるだろうが、今を自己の信念を通す潮時≠ニ捉え、新党を結成するケースもある。そんな動きは今後さらに増えるだろう▼与謝野氏が呼びかけて結成した「たちあがれ日本」に対し、議員間から「家出老人の集団」とか「立ち上がるには足腰弱い年寄りばかり」と揶揄(やゆ)する言葉が飛び交う。しかしそれは天にツバするようなもので、彼らにこそ同じ言葉を返したい。自覚もなく、尻馬に乗るだけの国会議員に、言う資格はない▼政党が異なり、主義主張など立場が異なっても、全ての国会議員が等しく持つべきことは、国の平和と国民生活の向上だ。しかし与野党のせめぎ合いは、一番大切なことを忘れ、自己主張と相手を罵倒することに終始している。次の参議選を意識しての、対立構造しか目に映らない▼議員としての正道を歩いて貰いたい。選挙は国民の判断の場。議員のものではない。選挙を意識しての、受けネライの場当たり的なマニフェストや政党間の相手攻撃は、日本の進歩のためには何ら役立たず、選挙をゆがめる結果を招くだけだ。新党の取るべき道は、正論を明確に言い、国民に分かりやすく説明することだ。「小よく大を制す」の言葉もある。