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「急成長する中国は、北海道に対するブランド意識も高い。今こそ北海道・中国ビジネスのチャンス」と、北海道国際ビジネスセンターの山崎哲郎氏は語る。過日、札幌で行われた講演会でのこと▼中国人向け個人観光ビザの発行要件が緩和され、7月に入って前年同期の6・6%のペースで増えている。今後も増加が見込まれ、政府は今年の中国からの観光客は、最終的には前年の1・8倍の180万人に達すると予測している。また前原国土交通大臣も、過日札幌で開かれた講演会で「我々は、中国からの観光客を、4年位の間に現在の6倍に増やす努力をする」と語っている▼観光面ひとつ取っても、中国が今後の北海道の活性化の、ひとつの要素を持っていることは明白だ。しかし山崎氏は言う。「中国人にとって、北海道は日本の中で東京の次に知名度がある場所。とても魅力的な所なのですが、残念なことに北海道には、その中国人を受け入れる体制がまだ整っていない。中国人への苦手意識もあるでしょうが、中国人はパートナーであり、良きお客様という見方が、今後益々大切になってきます」と▼山崎氏の講演で、注目されるのは「中国の富裕層の要求は多様化している。パックツアー、温泉、観光地巡りなど従来のような画一的な旅行を好まない。山奥のコテージに滞在したり、農村での体験型観光を望んでいる」という、新しい観光の在り方▼それなら、6年前に遠紋地区で開催した「DOいなか博」こそ、それにピッタリではないか。国内に、今までなかった広域観光の形。それを経験した私たちは、それをムダにせず、今一度「DOいなか博の精神」に戻るべきではないか。過去は過去に非ず。蓄積し、次に備える財産なのである。