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デスク記事

2010/08/20

 「ブランド化」と言う言葉が使われてから久しい。地域の特色を活かし地域振興を図ると言う意味だけれど、言葉は簡単に使われても、手応えのあるブランド化とは何か、発見するのはなかなか難かしい。しかし、これからの地域興しのためには、どうしてもブランド化を進める必要がある▼少子高齢化、過疎化の波は、今後も地方自治体を細らせる。社団法人「北海道未来総合研究所」の予測では、北海道の約半分の自治体は人口が40%減少すると予測している。紋別も例外ではない。それなら地方自治体に残された、活力あるマチ作りの道は何か。それがブランド化による流動人口の増加である▼全道各自治体が、すでに自分のマチをブランド化させるため、スタートしている。長沼町が農村の生き残りをかけて実施している「グリーン・ツーリズム」。「食」と「観光」を中心にプログラムを組み、すでに農業体験、修学旅行など若者の歓声が同町にわき起こっている▼留萌管内初山別村は、人口が千五百人の小さな村。暗い、寒いを商品化し、暗さを味方にした天文台を設置。寒いに目を付けた「人間耐寒テスト」を実施している。好みの星に恋人やペットの名前を付けるアイディアも提供している。豪雪地帯の沼田町は、雪を新エネルギーに活用するプロジェクトを立ち上げた。道内各自治体は、生き残りをかけたブランド化に向け、走っている▼紋別も遅れをとってはならない。では、紋別の特色は何か。他に真似の出来ない天与の資源が目の前に展開している。豊かな海オホーツク海であり、広大な大地である。誰もがそう考えているのに、ブランド化は加速されない。国内はもとより、アジア各国から注目される地域に向けて、市民の英知を結集しよう。