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ハーバード大学のジョセフ・ナイ教授が、日本経済新聞主催の座談会で「日本の若い人は内向きになっている。韓国や中国から米国への留学生は増加しているのに、日本からの留学生は激減している」と述べている。何も、留学することだけを良し≠ニ言う気はないが、このことに象徴されるように、日本の若者の心に「世界を見よう」という考えが希薄になっているように感じる▼17日、札幌でニュースキャスターの小谷真生子氏の講演を聞いた。その中で日本の若者について「今の若い人に言えることは、内向き、戦わない、外を向かない・こと。若者よ外へ≠ニ言いたい」と語り、さらに「韓国のサムスン(企業)では、社員を未開の地に送り、そこで現地人となって、現地人の視点でサムスンに求める事は何か、考えさせる。徹底した厳しい体験をさせている。日本の若者は、もっと外へ出て行き、鍛えられ、そこから世界、日本を見なければ、これからの時代について行けない」と話した▼さらに「世界で生きてゆくためには、手段である言語は絶対に必要。先ず日本語が大切なのは言うまでもないが、日本語を的確に話せない若者が増えている。そして日本語を基点に英語はもとより、他の外国語も話せるようになって欲しい。子供達の脳はとても柔軟で、数カ国語を理解することは出来ます。大人はこんがらがるのでは・≠ニ思うでしょうが、そんなことはない」と言う▼世界が猛烈なスピードで変化し、多様化する中、自分の意見、意志を相手側に的確に伝えるためには、世界に視線を向け、言葉を覚えることが大切と思われる。誰かがするのを待つのではなく、自分がどう対応するか、自分に合った方法で挑戦してみては如何か。