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全国各地でクマに襲われる被害が多発している。目撃情報も今年は特に多く、前年の8倍になっている県もある。全国で2000件以上という多さだ。住宅地にも出没し、地域住民を驚かせている。先日はヒグマが斜里町の市街地を悠然と歩く様子が話題になったが、一歩間違えば惨事になりかねなく、今年は用心が必要だ▼25日の夜、丸瀬布・紋別の道々を通ったが、3カ所で鹿に出合った。最初はメス鹿1頭が道路横に立ち、2回目は立派な角を揺らしながら、オス鹿が悠然と車の横を通過した。3回目は、子鹿2頭を連れた母鹿。鹿は道ばたにいても、突然車の前に飛び出してくるので危険だ。夜道を運転する時は、鹿の飛び出しに気を配る必要がある▼26日正午頃、紋小付近から何気なく大山のスキー場を見ると、スキー場斜面を黒い塊≠ェ動いていた。時々速度を速め、また立ち止まり、やがて灌木に消えていった。確証はないが、ヒグマに間違いないと思う▼大山に良く行く人に聞くと、スキー場コースにはクマの通った形跡(糞など)があり、出没する事は大いにあり得るという。周辺にはハイキングコースもあり、大山に行く人は特別の警戒が必要のようだ▼「クマが怖くて山に行けるかい」と威勢の良い人もいるが、事故が起きてからでは遅い。特に今年は山の木の実などの生育が悪いようで、冬眠前のクマにとってはピンチだ。体力をつけ冬眠を迎えなければならないクマにとって、今が一番食欲が旺盛なとき▼飛び出した鹿に車ごと衝突して死亡した人もいるし、また重・軽傷を負ったドライバーも数多くいる。紋別でも以前、大山山頂公園に、2頭連れのヒグマがスキー場方面から現れたこともある。鹿とヒグマに、特に注意する必要がありそう。