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政治の第一義は「国家の運営、国民生活のため」である。しかし今の政府、議員さんは、そんな事はとっくに忘れ、御身大切、次に泳ぎやすい場所選びに必死だ。しかも国民向けには冷静さを装って、真実は我に在り≠ニ軽すぎる論理で政治を語る▼自民、民主が入れ替わった途端、それまで寄らば大樹の陰≠ニばかり与党の議員生活を続けていた人が、後ろ足で砂をかけるように抜け駆けし、国民に向かって我こそ憂国の士≠ニアピールする。そんな笑止千万な知恵しか持っていない▼与党になった途端、普天間移転、尖閣、北方領土問題など、日本の命運のかかる国際問題が降りかかってきた。さあ、腕の見せ所│と期待したが、彼等には酷な話だ。それらに対応する能力もまとまりもない政党、そして2人続いた総理。特に鳩山氏は「根拠のない決意」の天才だ。それが国に災いをもたらした事に気がつかず、未だに自分が必要だと思っている▼国会運営を優先し、国の安全や世界の状況に全く機能しない菅総理。今度は「立ち上がれ日本」に連立を呼びかけるという、なりふり構わぬ無節操。その日暮らしに付き合わされる国民こそいい迷惑だ。先の見えないのは政党だけでなく、日本の国そのものだ▼言葉が悪いかも知れないが、思わず「こんな人しか居ないのか」と暗澹たる気持ちになる。静穏な時期ならまだしも、戦後最大の、内憂外患の時である。目を醒ませ≠ニ言いたいが、醒ましたところで何も見えないだろうから、眠っていると同じこと。でも、もうすぐ新年。「政治の大転換」の初夢でも見ようか。