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デスク記事

2010/12/29

 「今年はどんな年でした?」。そんな挨拶言葉が交わされている。年末の慌(あわ)ただしさと新しい年への期待とが入り交じって、平成22年は幕を閉じようとしている。当北海民友新聞社の編集部・記者が「今年はどんな年だったか」と省みた。異口同音に「全体ではまあまあ、平穏な年だった」という印象を語り合った▼いつもの年だと台風など自然災害は若干はあるが、今年はそれが殆どなかった。日本への台風の上陸が例年より少なかったのも、特徴的だった。紋別の基幹産業である水産も、秋のサケ、イカ漁が好調だったこともあり、良い年だったと言える。国内各地で異常気象による不漁が報じられる中、オホーツク沿岸の幸運が際だった▼道立広域公園の野外施設がオープンしたのも明るい材料。潮風を感じながらの広々とした変化に富んだ公園は、子供はもちろん、大人も充分楽しめ、健康作りにも最適。「素晴らしい施設が出来たもの」という声が地域に広がっている▼市議会議員の選挙が行われ、その後の会派の再編で、考え方の異なる議員の数が拮抗(きっこう)する状況になり、それまでのオール与党%Iな議会から脱皮。それが市職員による公金横領事件で、市の体質を問う「百条委員会」の設置につながった▼不況による個人消費の低迷が懸念される中、プレミアム商品券「ガリン」が発行され、約2億円分が完売。経済効果アップに良い影響を及ぼした。一歩前に進むためには、知恵を出し合う大切さを示した。平成23年の紋別地域が、活力と笑顔にあふれる地域であるよう祈念したい。