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女子スポーツ界で、小、中、高生の大活躍が目立つ。下川中の高梨沙羅選手が先日のHBC杯ジャンプで、日本女子初の141メートルの大ジャンプ。史上最年少で世界選手権(2月オスロ開幕)に選ばれた。全日本卓球女子の部で、17歳の高校生・石川佳純選手が優勝し、小学4年生の伊藤美誠、平野美宇選手が3回戦まで進み、伊藤選手は最年少初勝利記録を更新した▼女子のジャンプは今まで20歳代の選手が主体だったが、小柄な中学生が鳥のような飛翔を見せた。世界で充分戦える希望の星の誕生だ。卓球は、現在世界8位の福原愛選手が出てから低年齢化が目立つ。今回は3人の小学生が初戦を突破する快挙となった▼社会がパッとしない時、スポーツは明るさを提供してくれる。若い選手、とりわけ年齢の低い選手が出てくると、意外性とその後の活躍にも期待が持て、夢が広がる。卓球の伊藤、平野選手とも幼い時から猛特訓を受け、その末の成果だ▼こうなると大人達よ、しっかりせよ≠ニなる。政治は体をなしておらず、日本全体の債務残高は現在1100兆円を超え、このままでは返済不可能だ。それを承知でさらに債務を重ねる。しかし、これからの子供達、生まれてくる生命に後始末を押しつける訳には行かない▼鳥のように≠ニは言わないが、ここからは地べたを這ってでも、大人達は懸命の努力をし、責任あるバトンを次世代に渡さなければならない。若年層スポーツ選手の大活躍の陰には最大の努力がある。果たして大人はそんな努力をしているのだろうか。