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「困ったときの神頼み」ならぬ「困った時の夜間急病センター」。身体が変調を来したとき、それが夜中だったら大慌て。そんな経験を今年の正月早々体験した。家族の者が身体に変調を来(きた)し、夜中になって、どうしても医師に診てもらうハメになった▼落石町にある「紋別市休日夜間急病センター」に電話をかけると、実に親切な対応。症状を言い、すぐ診察してもらうことに。病院に近づくと、先ずその灯りが頼もしく感じる。玄関に看護師が待機してくれていた▼センター長の雨宮医師の、丁寧な診察、そして説明。点滴をして2時間後、また病状の説明を受けた。夜間救急センターの有り難さを心底体験した。医療過疎地域と言われながら、どんな時でも医師にかかることが出来る紋別市の体制に感謝した▼このセンター、平成21年8月に開設したが、看護師、医師など人材不足で充分な体制が整わなかった。しかし雨宮医師が着任した。雨宮医師が、武田病院の武田院長と友人であったこと、また紋別市福祉・保健医師連携アドバイザーの細谷氏と懇意であったことなど、人脈で紋別と縁が生まれた▼「医師を必要としている場所で、地域に貢献したい」と志す雨宮医師は8日、紋別港ロータリー・クラブの例会に招かれた。その時、現在の医師不足を野球の投手に例えてこんなことを言った。「昔の投手なら試合で完投、その後の試合も連投した。しかし現在は先発、中継ぎ、抑えなど、一試合で多くの投手が必要。投手不足になるのは当然」と。体制が整ってから、同センターは4月で1年になる。