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デスク記事

2011/06/26

 夏場の暑さ対策として、職場でのクールビズが盛んに提唱されている。「クール」は分かるが「ビズ」とは何?。実は造語で英語にはない。ただ、ビジネス(BUSINESS)から派生したものらしく、短くして「BUS」より、言いやすい「BIZ」になったらしい▼政府主導で2005年から始まり、毎年6月から開始されていたが、今回の大震災、東電の原発事故の電力不足を受け、今年は5月から始まっている。着衣のデザインも変化に富んできて「アロハでも良い」「いや、職場では白の半袖」など、なかなか定まらない▼建前論とは別に、現実を見ればクールビズはなかなか浸透されないようだ。今月東京都内のホテルで行われた会合では、室内温度は寒い≠ュらいで、上着を着なければ風邪をひく状況。外へ出ると猛烈な暑さ。上着を片手に、バッグも持って、さらに汗ばむ▼オホーツクから参加した私としては、夏の本州での会合は鬼門だ。軽装と重装備の二つを用意しなければならず、クールビズなどと言う言葉は絵空事のように思える。東京の友人に聞いても「実際はネクタイが必要な時も多いし、お客さんを訪問するときは、わざわざ着けてお伺いする。かえって面倒です」と言う▼着衣までどうのこうの指示されなくても、状況に合わせて、個人が臨機応変に着衣を選べば良い。そんな所まで決めるから、他人任せの主体性のない風潮になって行くのだ。クールビズという言葉だけが先行し、実際はチグハグになっているような気がする。暑ければそれなりに、寒ければそれに対応する。当たり前のことなのだ。