デスク記事
道北の某ホテルに一泊した。素泊まり料金が1万2千円。決して安くない。会合を終え、夕食をホテル内の日本レストランで。軽食に近いものだが、なかなか出てこない。携帯電話でニュース欄を見て、それでも料理は出てこないので、またメールを見る▼気がつけば、周辺の客は食事を終え、また新しい客が席につく。私より複雑で豪華な食事がすぐ運ばれてくる。「あのう、まだですか」と聞くと「今作っているところです」と、サラッと言われた▼時間つぶしにまたニュース。同じ項目を読み返した。こうなったら、持久戦だ。待とう、待とう。心を鎮めて、さらに待った。また隣の客が食事を終えて席を立ち、すぐ席は埋まった。そして驚いたことに、そこにもすぐに食事が運ばれてきた▼私は静かに立ち上がる。責任者らしき女性が「今調理中で、もうすぐ出来ますから」と言う。私は「忙しいのは分かりますが、もうここに座って待っていることが苦痛になりました。これは私の我が儘ですから、どうぞ料金を」とレジに伝えた▼悪いことは連鎖する。同じ階の別のレストランへ行くと「準備中」の表示。係りの人が居たので聞くと「いいですよ、どうぞ」。座ったかと思うと「あのう、オーダーは9時まででした」。翌日フロントに行くと「昨夜は失礼致しました。私どもの責任で戴く訳にはゆきません」。しかし勝手に席を立ったのは私。「私の意志も大切にしてください」と譲らず。フロントの人は不機嫌な顔をして、「じゃぁいただくことにします」と明細書を書き直した。