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「一無とは、タバコを吸わないこと。二少とは、食事と酒を控えること、三多とは、多めの運動と休養。そして人や物と接し、話をしたり趣味を楽しんでください」│。慈恵会医大の和田教授の言葉だ▼教授によると、メタボリック・シンドロームと診断される人は、この3つの条件を満たしていない人に多いという。3つのうち1つも満たしていない人の21パーセントがメタボリック・シンドロームになり、満たしている人に比べ、比率は3倍も高くなるという▼また「40歳になったら人間ドックを。50歳までは2年に1度、それ以降は毎年の受診が理想」と言う。そして「定期的な検査は、学生時代の試験のようなもの」と言う。確かに、試験を受ければ自分の不得手な部分が分かるし、次への改善につながる▼試験結果が、取り返しがつかない程悪い時は絶望感に陥るし、少し成績があがると安心感が湧いてくる。試験の結果が悪い原因は、普段の努力を怠るからで、その面でも、自分の健康に気をつけない人が、いつの間にか重篤な病気にかかるのと似ている▼とは言え、普段の健康チェックは面倒だし、勉強も、普段から計画的に行うのは難しい。そして気がつけばこんなことなら、もっと早くドックに入っていれば良かった≠ニなる▼でも、それが人間だ。1つしかない命でも、多くの人が普段の健康への努力を怠り「運動はしていない」「食べ過ぎは分かってるけど、つい腹いっぱい…」「付き合いがあるから、飲み過ぎてしまう」という会話を交わす。でもお互い、気をつけましょう。取り返しがつく≠、ちに。