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デスク記事

2012/01/08

 大震災の最中(さなか)も、その後も、日本人の他を思いやる心、協調の精神が遺憾なく発揮され、その絆はさらに深まり、復興へ向けての一本道を手を携えて歩もうとしている▼政治家に言いたい。「日本国民を信じなさい」と。信ずるに足る行動を国民はとって来ているし、世界各国からも日本人の根底にある「心」に賞賛の拍手が贈られている。問題は政治家だ。心が狭く、協調しながら前に進む状況にない▼個々の家庭生活を直撃する消費税についても、納得出来る道さえつけてくれれば、国民は受け入れるだろう。政治家や公務員が、先ず襟を正して粛正し、国民に具体的なメッセージを提供すれば、納得する▼それ以前の問題が、日本の政治にはある。「今成すべき重要課題、政策」について、各政党間に大きな違いはなく、むしろ同じ方向を向いている。それなのに一歩も前進しないのは何故か。答えは簡単。前進することを拒んでいるためだ▼自己の存在を演出するため相手を否定し、自己が主張したい政策も他が言うから反対し、全ての「自己」が他との違いを際立たせようとする。それどころか、都合が悪くなると抜け出し、正義面して国民受けを狙う▼野田政権は一体改革素案を決め野党にも「大儀に向けて合意を」と呼びかけた。もう遠慮することなく、まっしぐらに突き進んで欲しい。その先に合意、解散、自党の分裂、さらに政界再編があるのか不透明だが、そこから次の日本が見えてくる。永田町の中だけで右往左往している彼らには、混乱の結果からしか次が見えて来ないだろう。