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紋別保健センターの看護師・高橋明美さんが、紋別港ロータリー・クラブの例会で「前立腺ガン」について講演した。「早期発見で9割の人が助かります。紋別市でも9月と10月に実費の検診を行うようになりました。どうぞご利用下さい」とのこと▼高橋さんの説明によると、前立腺ガンの自治体での検診は、日本泌尿器学会と厚労省の研究班との見解の相違で、最近まで実施されなかったという。しかし時代の流れで検診に組み込まれ、ようやく実施されることになった。昨年は、春と秋、合わせて7日間で127人が受診した▼男性特有のガンで、近年増加傾向だという。初期には自覚症状がなく、そのため発見が遅れ大事に至るようだ。血液検査でPSH(前立腺がん腫瘍マーカー)の数値が示され、ガンの疑いがあるかどうか判断される▼多くの医療関係者は「ガンに限らず、重い病気にかかった患者さんの誰もが言う言葉は早く検診を受けておけばよかった≠ナす。でも後悔先に立たず。日頃の健康への心構えをしっかり持つことが大切」と語る▼人間ドック、健康診断など、受けるのは面倒なものだ。必要性は感じても時間がある時に受ける∞特には悪いところはない∞おっくうだ≠ネど、受診しない言い訳を作る。しかしそんな間にも、沈黙の病は確実に進行し、症状が出た時は生死に関わることに▼一回だけの命ながら、何故それを守る心が希薄なのだろう。検診を延ばしても、決して良い結果が得られる訳でもない。それを知りながら、なかなか足は向かない。かく言う私も同様。他に言う資格はない。