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デスク記事

2012/02/10

 テレビの気象予報の中で「関節痛」「血圧」「乾燥肌」│。何のことやら≠ニ思えば「健康予報」とも言えるもの。一般の天気予報と並列して放映されていた。余興かな≠ニ思ったが、気象担当者が大真面目で予報しているのを見て、本格的な予報なのだと認識した。気候、気圧などが人体に影響を及ぼすことは多くが知るところ。しかし気象予報と同じ次元でテレビに登場していることに、少々違和感を覚えた▼例年に比べ寒気が居座る北海道。内陸の地域はマイナス30度付近の日も多く、近年にない厳しい寒さで、降雪も平年を上回る。「寒いですねえ」「雪はいつまで続くのだろう」があいさつ用語になっている。ヨーロッパの冬も低温、豪雪が顕著で、南極では日本の砕氷船「しらせ」が、厚い氷のため昭和基地に接岸できない▼インフルエンザが猛威をふるっている。紋別地域は定点当たりの発症が道内でも高く、小学生の悲しい犠牲者も出た。校長会の要請を受け、市は庁議で2・3月の冬のイベントの自粛を、関係団体などへ呼び掛ける方針。病院は患者が尽きない▼顔を合わせれば「風邪、気をつけて」「ひいていない?」の会話となる。インフルエンザへの恐怖が、今年ほど広がっている年はなく、マスクをしている人が、今年ほど多い年もない▼テレビの健康予報に「インフルエンザ予報」も付け加えてもらいたいくらいだ。見えない敵≠ニ戦う方法は、うがい、手洗い、睡眠など、基本的なことを実行することだという。「インフルエンザはまだまだ居座っています」というのが、しばらく続く健康予報≠ニ言えよう。