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26日、結婚披露宴に出席した。新婦は元すずらん保育園の保育士さん。新郎新婦も堂々として爽やか。あまり緊張した様子もなく、時々笑顔を見せ、端から見るとユトリさえ感じさせた。発起人会の演出も楽しく、久しぶりに市内の結婚披露宴に出席した私は「以前とは変わってきたな」と感じた▼ひと通りの挨拶、記念品の贈り物などのあと、突如10人ほどの卒園児が、花束を抱えて「先生おめでとう」と新婦にプレゼント。今まで笑顔だった新婦の瞳に涙があふれた。一人一人と言葉を交わし、時には抱きしめながらありがとう≠繰り返していた▼出席した誰もが感じたことは「ああ、これだから自信をもって子供を預かってこれたのだ」と思っただろう。挨拶に立った中井元園長は「保育士の仕事は、子供が好きだ、可愛い−だけでは勤まりません。善し悪しをきちんと伝え、教育出来る人でなければ…」と話した▼少子高齢化時代。これからの日本にとって子供は宝。そして、その子達が青年になったとき、高齢化社会のまっただ中に立たされ、戦士となる。決してバラ色ではないこれからの日本。国際情勢も、厳しい時代になっているだろう▼親の、幼児への虐待、いたましい交通事故など、子供達の環境は決して良くなっていない。高度成長を続けてきた今までと異なり、経済など全てが逆向きの環境になると、社会は我慢を強いられ、ヒステリックな面が出てくる。それが、子供達に向けられてはいけない。この日の新婦さんの、子供の目線に立ち、溶け込み、強い心を育ててきた姿勢を見習いたい。