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2009年の衆院選で、民主党による政権交代が実現し、長期政権の自民党は国民から否定された。そして鳩山、菅政権下で民主党は揺れ動き、現在の野田政権は国民の支持を得られず、党内は事実上の内部分裂。僅か3年のうちに2大政党が国民の信頼を失ったのである▼両党がこうなったのも当然の帰結と言えるだろう。世界は激変の時代を迎えた。中東の民主化運動は国家体制を覆すまでになり、シリアに至っては、政府が国民を殺掠(さつりゃく)する異常事態。ギリシャに始まりイタリア、スペインの財政危機は、ヨーロッパ先進国の経済を弱体化させる要因になっている▼最強国・アメリカも経済の後退、失業問題などが深刻だ。世界中が経済的にも政情的にも不安定な時代に入り、全てに対して一触即発≠フ状況下にある。そんな時、日本は東日本大震災・原発事故が発生。戦後最大の国難の中にある▼政治だけが従来通りの姿であって良いはずがない。国民から否定された2つの政党と、行く先を失った議員による「にわか政党」での論議では、日本の再生はおぼつかない。解散し国民に真を問うても、結局は同じ顔ぶれが勢力争いに明け暮れ、不毛の政治が続くだけ▼今こそ、政界再編成の時期と思われる。今の日本の政治体制では世界にも国内課題にも、能力的に対応出来ないのが実情。従って離合集散により、新しい時代に対応できる政治体制の出現が求められる。ねじれ国会とか、党利党略の、何も決められない、かたつむりより遅い政治体制とは、おさらばしたい。従来の繰り返しでは、本当に日本は沈没する。