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デスク記事

2008/05/24

 中国の都市部に、年数を経て複数回行ったことがある人なら、誰もが気づくこと。それは自動車の爆発的な増加と環境の悪化、そして高級食材の氾濫(はんらん)である。中国の高度経済成長について、多くの人は「バブル」と言うけれど、かつての日本のバブルとは同一ではない▼1980年代後半、主に地価と株価が急上昇し、銀行は低金利で融資先を増やした。実体の伴わない好況は、そう長くは続かなかった。そして中国のバブルは日本とは震源を異にし、海外諸国からもたらされた。世界の工場≠ニ言われ、特に10年ほど前から外国企業、投資家が雪崩のように中国都市部に集中した。日本と決定的に異なるのは、中国のバブルは海外からもたらされた・と言うことだろう▼30年程前は、例え都市部であっても照明はほとんど無く、広州のような大都会の中心部でもネオンは少なく、暗い中を歩かなければならなかった。食材は何でもあったが、肉などの高級食材は少なく、それを買い求める人達は目の色かえて値段交渉をしていた▼それに比べて現在の都市部はどうか。北京は10年前に比べ車の量はあきれる程多くなり、1日に千台も増加しているのだ。信号などインフラ整備が追いつかないため、至る所で事故が起きている。Uターンする車があれば、途端に大渋滞が発生する。上海でも大連でも、大差はない▼経済成長に伴う環境の悪化は明確だ。晴れの日でも常にモヤがかかっている状況。「霧です」と言うが、それは遠い過去の東京の空に似ている。そして、バブル崩壊の予兆はすでに現れている。大連では、至る所で建設中のビルが、資金難のため放置されている。「すでにバブルは頂上を過ぎました」と案内してくれた中国の識者は語っていた。