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デスク記事

2012/11/10

 代表作「大地」で知られるアメリカの女性作家・パールバックは、指導者の資質として「先頭に立って一つの主義主張を唱えれば、必ず悪口を言われる。指導者とは悪口を言われるもの。しかし全部から悪口を言われれば落第で、半分以上の支持がなければいけない」と言っている▼野田内閣の支持率が急落。ついに20パーセントを切り、政局は解散総選挙に向かっている。アメリカの大統領選挙は大接戦の末、2期目のオバマ体制が誕生。中国の指導者も15日には習近平氏が新しい国家主席に就任予定。韓国の大統領選挙も来月行われ、ロシアもすでに新・プーチン政権になり、日本も間もなく新しい政治体制になるのだろうか▼アメリカの大統領は国民一人一人の投票で決まる。従って、激しい選挙戦の後、国民はその結果を受け入れ、次のステップに向かう。激しさと一体感。スピーディーな政治の動きを見るにつけ、日本の政治の停滞感が一層浮き彫りになる▼日本に最も影響を与える4つの国の指導者が変わる。鎖国しているみたいに一歩も進まない日本も、ここで遅れをとってはならない。政治は近く大きな動きを見せるだろう。2大政党のほか、第3極の動きもある。しかし見えない政党?≠忘れてはならない。それは約50パーセントの「支持政党なし」層▼次の総選挙を境に、クルクル変わる日本の総理大臣にピリオドを打ってもらいたい。党利党略が先行し、その裏で官僚が糸を引き、国民は常に期待を裏切られる。政治が落ち着き、国民が一体になれば、日本は先行できる。「美は乱調にあり」という言葉もある。