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デスク記事

2012/11/14

 「全道大会では見事金賞に輝きました。部員たちの堂々とした演奏は、私の胸に熱い感動と喜びを与えてくれました」│。11日市民会館で開かれた紋別中学校吹奏楽部の定期演奏会で、浜本校長は父母など満員の聴衆に、そう挨拶した。札幌のkitaraホールで、生徒たちの演奏を聴きながら、浜本校長は胸を熱くしたのだろう。生徒たちとの一体感あればこその言葉だと、聴衆には伝わった▼紋別小金管バンド、潮見中学校、紋別高校も友情出演し、全員で行進曲を演奏したが、小、中、高へと受け継がれる心のつながりも感じられ、観客席からは大きな拍手が湧きあがった。曲名は「よろこびへ歩き出せ」。子供たちのこれからも、そうあってほしい▼市民会館を満杯にした父母にも拍手を贈りたい。みんな真剣に聴き入っていた。盛大な拍手も、手拍子も、子どもたちへの最大のプレゼント。我が子にビデオを向ける親の姿は、ある意味で親ばか=Bしかし親ばかこそ教育の原点ではないだろうか▼素晴らしい演奏を聴きながら、我が紋別小学校から高校までのことに思いを馳せた。時代が違うとはいえ、当時は楽器などに触ることも、演奏することにも無縁だった。時代は変わった≠ニ、つくづく感じられる▼紋別は、伝統的に小、中学校の演奏の質が高い。指導者の下(もと)での子供たちの練習の積み重ねはもちろんだが、指導者の音作りへの思いに子供たちが応え、見事な演奏となって表れる。音楽に限らず、教育は指揮者(教育者)と父母の努力、子供たちの心の在り様で質が高まり、ハーモニーが生まれるのだろう。