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物心がついた頃から現在まで、振り返ってみれば「人生は選択」の連続だ。時と場合によって選択の種類は異なるが、目の前に展開する様々な事柄に対して、意識的に、あるいは無意識的に選ぶ≠ニいう作業を行ってきた。人生は、まさに選択で構成されているようなものだ▼今、目の前に衆議院選挙がある。投票日は16日。激動の世界情勢、日本の弱体化、東日本大震災以後の日本の混乱。ある意味、日本再出発の選挙だ。政治は混乱し、その中から政党が乱立し、候補者も輩出された。それ故に違い≠探すのも難しい▼有権者は「どの政党に、個人に投票して良いか分からない」と言う。あるいは「誰がやっても同じ。政治家は信用できない」と言う人も居る。政治離れが激しく、投票所に行かない人も多いようで、中には「白票で意思表示を」と言う人もいる▼ちょっと待って欲しい。選挙こそ、次の日本を動かす絶好のチャンス。ボールは国民が握っている。小選挙区制と比例代表選の制度で行われる今回の選挙。乱立だが選択の幅が広がっているのは確かだ。「投票したい政党、候補者が見当たらない」と言う人もいるだろうが、それでも尚、選択して投票すべきと思う▼ロシアの文学者・チェーホフは「自分が立っている所を深く掘れ、そこからきっと泉が湧き出る」と言う。そこに在る政党、立候補者の中から選択するしか方法はないのだ。政党の政見や候補者の主張を掘り下げ、判断し、投票に活かすべきだ。真剣な一票を投じれば、泉が湧き出て来ることも期待できるのではないか。それを信じたいものだ。