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前・米連邦準備理事会(FRB)のグリーンスパン議長は、今回のアメリカ発の世界的な金融危機を「百年に一度の津波」と表現した。アイスランド政府が国際通貨基金(IMF)から緊急融資を受けたほか、ウクライナ、ハンガリー、パキスタンなど緊急融資を受けなければ、国家破綻に追い込まれそうな国は多い▼日本政府は30日、27兆円規模の追加経済対策予算を決定した。国内の景気減速に対応する予算措置である。日本の年間の国家一般会計予算が80数兆円であることを考えれば、今回の数字が如何に大きいものか、分かる。アメリカ発の不況により、日々の食生活にさえ危機に陥っている国も多いなか、日本はまだ、それ程の深刻さはない。かつて「アメリカがクシャミをすれば、日本は肺炎になる」と言われた時があったが、それを思えば良くこれまでの国になった≠ニも言えるだろう▼この追加経済対策をめぐって、国会の政党間では「バラまき予算。何の効果もない」「選挙対策用の人気取りだ」などの声も聞かれる。しかし解散総選挙を意識する方々の非難、批判合戦からは、決して真実は見えない。はっきりしているのは、自分たちの立場を有利にするための、国民向けのアピールだけだ▼ただ、麻生総理大臣が発表した今回の経済対策で、その柱となる「後年次世代の負担を避け、赤字国債の発行せず」「福祉予算の増大等に備え、消費税の税率アップ」「銀行の自己資本比率の緩和など、金融システムの機能保全」は、現状の危機を回避するために必要と言える。そして、それを可能にする日本の経済力は、過去からの日本人の勤勉さがもたらしたものだ。金融だけでなく、環境、温暖化、食糧不足など、今後人類に押し寄せる「津波」は波状的に押し寄せてくる。日本人の知恵こそ「出番」だ。