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緊急経済対策に20兆2000億円、今年度の補正予算に13億円強。威勢のいい巨大な資金が用意された。まさに冷え切った日本列島。身体を温める血液のように、巨費は全国各地に配分されていく。願わくば、高規格道路の進展など我が紋別地域にも恩恵があるよう願いたい▼例年より寒い今年の冬。灯油、ガソリン代はどんどん高騰。この時期絶対の必需品だけに、日常の生活は打撃を受ける。経済対策が緊急なら、流氷の来る地域に住む我々にとって、厳冬期の暖房も緊急だ。ある方がこう言った。「部屋の温度を限界まで低くしています」と▼庶民にとって兆≠ニいう数字より、5円、10円という身近な数字に関心が向く。階段を上るように値上がりしてきた灯油、ガソリン価格は、下がる気配を見せない。しかし大手元売り4社は大増益。「需要が堅調だから」と言う。当たり前だ。他を削ってでも灯油は買わなければならない。元売りは安定供給の責任を果たすべきでないのか▼市は近く臨時議会を開いて、いわゆる福祉灯油の支給を提案する。平成19年度、20年度以来の助成となりそうだ。この時も1リッターあたり100円を超える高騰で、1世帯あたり19年度は7000円(982世帯に助成)、20年度は5000円(1351世帯)を助成している▼世界的な寒波による需要の増大、それに加え、日本は従来実施していた元売りへの備蓄の義務化を規制緩和で撤廃。備蓄が少ないから緊急時に対応が出来ないでいる。経済産業省も元売り業者も自らの無策を反省し、今こそ庶民の切実な声に応える、具体策を出すべきだ。