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ケネディ・アメリカ第35代大統領の1960年代と、今の日本の時代背景が、大きな点で良く似ている。米国は当時、経済の伸び悩み、高齢者による医療費の増大、さらにソ連(当時)の軍事力拡大による国家の安全への脅威にさらされていた▼現在の日本は、世界から軽視されている経済、少子高齢化、医療費等による社会保障の課題、中国、ロシア、韓国との島をめぐる係争が課題。特に尖閣問題は、一触即発の危険な状況に在る▼ケネディは1960年の大統領就任演説で、あまりにも有名な言葉を国民に、世界に向けた。「国があなたのために何が出来るかではなく、あなたが国のために何が出来るかを問うて欲しい」そして世界に向けて「米国が何をするかではなく、人類の自由のためにあなたは何が出来るかを…」と▼日本の戦後を大きな流れで見ると、戦争の脅威はなく、経済大国として順調な発展の道を歩んできた。しかし21世紀に入って、猛烈なスピードで世界情勢が変化し、各国ともに、経済と国家の安全が脅かされてきた▼その変化にようやく気が付き始めた日本は、多くの課題を抱えながらも、安倍内閣の打ち出した経済対策アベノミクス≠ナ再生を図ろうとしている。大型金融緩和、財政出動には心配材料も多い。しかしまずは成すべきことを成したという評価がされている▼国は、日本の成長軌道のデザインをしたに過ぎない。これをどう発展につなげるか、それは国民の努力にかかっている。国が何をしてくれるか│ではなく、国民はそれぞれの立場で、何が出来るか、考え実行することが、国家の命運を握っている。