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上川町に行けばまず目につくのが、町内の到る所に立てられた「がんばれ高梨沙羅」と書かれた「ノボリ」。道路添いに並べられている。上川町が生んだ天才ジャンパーは郷土の誇り。小さなマチから出た、小柄な少女は、今や世界の高梨=B来年のソチ・オリンピックの金メダルが期待される日本のホープである▼小学2年生で、ジャンプを楽しみ、中学校を卒業すると旭川の英語系の高校に進学した。やがて国際試合に出た時、他の選手と英語で意思疎通を行うためという。この時早くも世界を視野に入れていたのだ。この年、ワールドカップ蔵王大会で優勝し、一躍日本のホープになった。そして昨日蔵王で、延期になった前日の分と合わせ2回のワールドカップが行われ、2連勝という偉業▼スケート・フィギュアの浅田真央選手は、小学校6年生で全日本大会に出場し、華々しくデビューした。以来、浅田選手は国民的なアイドルとなった。しかし2010年のバンクーバー五輪(銀メダル)後は、極端な不調に陥った。浅田選手は3年間の試練を経て、昨日、自他ともに認める完全復調を果たした。彼女ほど、そのデビューから今日まで、国民に見守られ、愛されているスポーツ選手も少ない▼ワールドカップの総合優勝が目の前の高梨沙羅選手と、努力を重ね、ソチ五輪に照準を合わせる浅田真央選手。2人ともコンディションを保ちながら練習を重ねる日々。その長い努力の先にある栄光に照準を合わせ、さらに厳しい日々を送るのであろう。浅田、高梨両選手は、国民の気持ちをワクワクさせ、心配させ、楽しませてくれる。