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国民に広く浸透している「ラジオ体操」が、昭和3年に発足してから今年で80周年になる。旧逓信省簡易保険局が国民の健康増進のため制定したもの。先日、NHKの「テレビ体操」番組が、放送記念館のある「愛宕山」から中継されていた。地元のラジオ体操愛好者が参加していたが、正しいラジオ体操を身につけていて、見ていて爽やかな印象を受けた▼ラジオ体操は、小中学校の運動会の始めと終わり、または夏休みの早朝など、日常の生活に溶け込んでいる。しかし残念ながら、正しい身体の動きになっていないのが気になる。第一、第二を通して、正しい形で体操が行われれば効果的な全身運動になる。しかし多くの場合、現実は体操とは言えない▼屈伸も、前後屈も、手の回し方も背の伸ばし方も、実際の体操とは似て非なるものだ。従って体操の効果は決して高くはないだろう。中には、ただ無意識に、それらしく身体を動かしているだけで、目的意識は感じられない▼それが日常になってしまっているからだらしのないラジオ体操≠ェ、当たり前になってしまっている。以前は、学校の先生からひとつひとつの正しい形が指導され、きちんとした姿勢になっていないと厳しく注意された。だから、運動会などでは、全校生のラジオ体操は全体に規律が感じられ、美しかった▼物事は、長く続けば、自然に形骸化(けいがいか)される傾向にあるようだ。体操が、何でそういう形になっているのか、そんな理屈はどこかに忘れられ、音楽に合わせて何となく身体を動かしていることが当たり前になってしまう▼ラジオ体操をするなら、行う意味を、子供達にもっと理解させるべきではないか。正しいラジオ体操を覚えれば、子供達だって気持ち良いはずだ。