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デスク記事

2008/11/09

 日本が世界の中で重要な位置にいるためには、経済力と技術力が強くなければならない。この2本柱で世界に互して来たし、これからも、この路線を進むしかない。しかし世界経済の突然の大混乱が、超大国アメリカから突如として発せられた▼その津波は先ずヨーロッパへと向かい、日本への影響はまだ先のことと考えられてきた。しかし、間違いなく足元に火がついた。日本の、強い経済の象徴でもある最強・トヨタ≠ェ、今年度の最終利益を、前年度比70l減の6千億円と下方修正した。渡辺社長は「まさに、時代が逆回転している」と社員にメッセージを述べた▼輸出で外貨を稼ぎ、日本経済を強固なものにしてきた従来の路線を、今後も引き継ぐしかない日本にとって、業界世界一のトヨタの急激な収益悪化は、日本そのものの姿を映しているーと言えるだろう。この急激な環境の変化は、これから次第に日本全体に広がり、国民生活に影を落とすことになる▼国民にとって、もう一つの不幸な要因は、政治の不安定さにある。安部、福田と続く総理総理大臣のあまりにも無責任な引退劇。それに重なる与野党の、政権争いに関わる、事実上の空白国会。野党は攻撃材料を血眼になって探し、与党は経済対策でも軸がブレっ放し▼世界の中の日本をどう考え、急降下する経済対策をどうするか。有事を含めた周辺国との諸問題、環境問題をどう進めるかー。大テーマが控えているのに、最近の政界は点≠フ論議に躍起となり、大きな見方が出来なくなっている▼トヨタの窮状が意味するものは、日本経済の急激な後退の可能性である。アメリカ発≠フ不況の次に日本発≠ェ連続すれば、世界がさらに混乱し、日本もまた、これに巻き込まれてゆく。