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自治体のトップリーダー・首長は、当然のことながらその自治体の命運を担う。その役割と責任は極めて重く、同時に権限は強大である。首長に任を得るか否かで、そのマチの命運が決まる。特に昨今のように地方自治体が苦境に在るとき、首長に立候補する際は、自分がその任にふさわしいかどうか、厳しく自己に問わなければならない▼紋別市の市長選挙は6月に実施される。今のところ現職と新人の一騎打ちと予想されるが、双方に望むことは、当選後のマチ作りに旺盛な意欲と斬新なアイディアで臨んでもらいたい│という事である。今までの紋別市が置かれていた状況と、今後の4年間、その後とでは、次元の異る難局に遭遇するであろう。それに耐え、発展に繋げてゆくだけの実力があるのかどうか。自己分析が必要だろう▼心に哲学を持つべきは市議会議員。本来の議会は、市長と議員が互いに牽制(けんせい)し合い、政策を審議、論議し、自治体の繁栄を期するものだ。首長は選挙の際に公約を掲げ、それに従って行政運営を行う。その選挙に、議員が候補者を擁立したり支持を表明したりすることは、慎むべきであろう。その後の議会審議のもたれ合い≠ノ繋がるからだ▼今回の市長選。良い意味でわくわく≠ウせてもらいたい。閉塞感漂う現況に対し、それを吹き飛ばすような政策、方向性を掲げ、市民を惹(ひ)きつけて貰いたい。立候補者には、それ位の魅力が求められる。それに応えられないなら、激流を渡れぬ、相変わらずの平凡な自治体になるだろう。市民が拍手する颯爽とした選挙であれ。