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デスク記事

2013/06/19

 14日朝8時半、通勤時間に東京・新橋駅付近からタクシーに乗った。雨が降り、みんな傘をさしていた。駅周辺は狭い道が多く、タクシーはその中を走る。歩道がないためか道の端に寄る人は少なく、車の前を歩く人も多かった▼混雑する道を、私を乗せたタクシーは人ごみを分けるように進んだ。時にはスレスレになり、タクシーが衣服の一部に触れそうになる時もあった。乗っていて緊張する。とても危険な時間帯だと思った▼太い道路に出たので「あんな混雑の中を運転して、緊張しませんか」と運転手さんに聞くと、彼は「ハイ緊張の連続です。つい先日の今頃の時間、うちの運転手が通勤者に接触し、50万円払うハメになりました。でも、ノロノロ走っていては仕事になりませんから、危険承知でギリギリの速度で運転するのです」と言う▼彼に言わせると「東京の人は自己中心の人が多く、他人の事なんか考えていない。共に事故を防ごう≠ネんて、考えていない。子供達の方がマナーが良いですよ。時には私がもっと道の端を歩いて≠ニ注意しても、無表情のまま無視されます」「それに当たり屋≠烽「るので、本当に気の休まる時がない」▼傘をさし、もう一方の手に携帯電話を持つ人。音楽でも聞いてるのかイヤホンをかけている人。これでは車が近づいてきても気が付かないだろう。彼は「運転は一か八か。遠慮していては車を走らせられませんから…」と表情を曇らす。「そうですか、オホーツク・紋別からですか。ガリンコ号に乗りたいです」と、ようやく笑顔を見せてくれた。