風紋記事
今年度も東京直行便が11月から1月まで3ヵ月間、千歳経由便になりそうだ。通年化の条件「9ヵ月間で4万7000人」に1233人届かなかったのだから予想された結果。今年度に入ってからは好調で、通年運航した場合の翌年度継続条件「1年間で6万人」を超える勢いとはいえ、それは推測でしかないのだから、ANAとしては当然の判断だろう▼宮川市長によると、経由便としたい理由についてANAは、@目標を達成できなかったA達成したとしても赤字であるB路線維持のためには収益性向上のため千歳経由便が必要│などの点を説明したという▼現在の機材は乗客定員が167人で、当初の126人に比べ大型だ。それにより搭乗率の確保はさらに苦しくなる。しかし昨年8月にANAは、搭乗率ではなく、搭乗者数での目標値を示してくれた▼年間6万人という数値は、126人乗りであれば搭乗率65%の採算ラインに相当する。9ヵ月間での4万7000人も同様だ。しかし現在の機材であればAで明かされたように赤字だという▼機材が大型化したのは機材繰りなどANA側の都合もあるだろうから、紋別線に関しては赤字であっても就航当初の機材を基準に条件を設定したと考えられる。そうだとすれば実に寛大な措置ではないか▼4月から遠紋8市町村が揃って始めた住民補助の効果で、7月末まで4ヵ月間の搭乗実績は前年同期比で17%の増だった。このペースを維持できれば、今年度の9ヵ月間で4万7000人の達成は可能だろう。来年こそ、ANAと市長が同席する笑顔の発表会見を期待したい。(瀧澤)