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風紋記事

2013/08/29

 北の歴史を考えるシンポジウム「環オホーツク海文化のつどい」に実行委員の一人として参加した。21回目を迎える会だが、今回は、従来の2日間を短縮し、1日間だけとした。その主な理由は裏方で支える実行委員の数が減少していることだ。委員の高齢化も進行している。要は人手が足りない。我々だけではなく市内の多くの文化団体が抱える問題だろう▽シンポジウム終了後、講師の先生や委員の皆さんと懇親会の2次会で「はまなす通り」へ行った。通りに出て驚いた。いるわ、いるわ若者たちが│▽紋別初のまちなか合コン「街コン」をこの日、やっていたのは知ってはいたが、想像以上だ。次の店に行こうと一緒に歩く男女。別れを惜しんでか、路上で長話を続けるグループ。男女56人ずつで112人集まったという。湯気が立ち昇るようなエネルギーが「通り」に満ちていた。こういう力が「環オホーツク」のような文化活動に欲しいと思った▽若者たちよ、合コンよりも意義のある文化活動に参加せよ、などと言うつもりは毛頭ない。若者には、やっぱり楽しそうな出会いや、そのドキドキ感が一番似合っている▽昨年1月、市が主催するまちづくり講演会で帯広市の後藤健市さんが話したことを思い出した。屋台村などを大成功させた後藤さん曰く「まちづくりは軽く、かっこよくやるべし」▽ともすれば固くるしい大義名分をかざしがちの文化活動。これも「まちづくり」の一環だと思えば、もっと楽しい形でやりようがあるのかもしれない。「街コン」のエネルギー、そして主催者の熱意に学ばなければ、と思った。(桑原)