風紋記事
17日の市議会一般質問で森本秋嘉議員が、幸町5の「まちなかラベンダーガーデン」について、イベントの時以外は閑散としていることを指摘し、一層の奮起を求めた。同感だ▼「ラベンダーのまち紋別」をアピールするという市のねらいは理解できるが、理念だけが空回りして、まだ実態がついていっていない気がする。市民に聞いても「あのガーデンで何をしようとしているのかよく分からん」と首を傾げる向きが多い▼宮川市長は議会の答弁で課題があることは認めつつも「イベントの時は『ラベンダーのまち紋別』を強く市民にアピールすることができた」と自信をにじませた。だが、実際にイベントを見た印象ではそこまで行っていないと思う▼正直な話、花で彩った程度で商店街に人が戻るとも、観光客が大喜びするとも思えない。商店街の魅力の基本は、やはり品揃えであり、駐車場を含めた利用のしやすさであり、地元ならではのきめ細かいサービスだと思う。多様な業種の集積も欠かせない▼しかしそれらを実現するには何年かかるのだろうか。街づくりは、長期的な視野が必要だが、10年も先の目標を見せられても、市民は食いつかない。速効性のある取り組みが同時に必要だ▼ガーデンを速効性のある取り組みとしてみれば、開花期間中は毎週末ごとに、なんらかのイベントを開催するくらいの盛り上げ方がほしかった。無論、市だけがやる話ではない。市長も言うように、今後は地域の商店街や料飲店自身がガーデンをツール(道具)としてさらに活用することに期待したい。(桑原)