デスク記事
今や全国一の入場者を誇る「旭山動物園」。そうなった最初の仕掛け≠ヘ、透明な管を伝ってお客さんの目の前を泳ぐアザラシだった。工夫を重ね続けた旭山動物園に、全国から観光客が殺到した。北の生き物の代名詞でもあるアザラシは、特に都会の人達には魅力的な存在なのだ▼旭山動物園と紋別のトッカリセンターのセット観光が、紋別空港を使って行われている。その団体旅行に参加した人の中には、紋別のトッカリセンターについて「海のすぐそばで、あんなに多くの頭数のアザラシに会えるとは思っていなかった。しかも触(さわ)れるし、一緒に記念写真も撮れるし、何と言っても女性の飼育係の方から、アザラシの性質や頭脳の良さを説明され、それが目の前で実演される。面白いし、尚更可愛く感じ、アザラシの生態を知ることが出来る。旭山動物園とは別の良さがあった」と印象を話す人も多い▼今月22日に、科学技術振興機構の職員が紋別を訪れた。その時「アザラシが見たい。でもまだ流氷が来ていないので無理でしょうね」と言う。彼はトッカリセンターのことを知らなかった。お連れすると彼は、心から感激していた。そして「東京はもとより、こんな素晴らしい施設を知らない人の方が圧倒的に多いはず。普通の動物園とは違って、野生のアザラシが、その命を懸命に生きている」と言っていた▼ここには目の見えないアザラシや、弱って仲間と合流できないアザラシなど、生と死の瀬戸際に居るアザラシが保護され、また海に帰ってゆく。野生の生命のドラマが演じられているのである。小さな施設かも知れないが、オホーツク海そのもののトッカリセンター。世界一広大な施設とも言えるのではないだろうか。